第2回:仮想通貨界隈ニワカ勢に会いにいく(3)
2018.12.11
furusake-s
連載の趣旨
ガチ勢とニワカ勢の線引きはとても曖昧だということは『第1回:暗号通貨界隈ガチ勢に会いにいく』でも言及しましたが、暗号通貨と仮想通貨、2つの呼び方があることからも分かる通りに、界隈には曖昧な表現や理解が蔓延しています。ガチ勢は暗号通貨という呼称を好んで使う傾向がありますが、世間では仮想通貨という呼称のほうが普及しています。ビットコインキャッシュをはじめとした界隈のニュースを広くユーザーにお届けしていくためには、この差を理解する必要があると私は考えています。
そこで、BCHNewsではいわゆる暗号通貨界隈ガチ勢ではない、仮想通貨のユーザーに焦点を当ててインタビューすることによって前述の差を理解できるのではないか?との仮説を立てました。この仮説を連載を通じて実証していきたいと考えております。今回はその第2回となります。
【過去の連載記事一覧】
第1回:仮想通貨界隈ニワカ勢に会いにいく
第2回:仮想通貨界隈ニワカ勢に会いにいく(1)
第2回:仮想通貨界隈ニワカ勢に会いにいく(2)
(注記:ニワカという言葉には対象を揶揄するようなニュアンスがありますが、ここではライトユーザーの言い換え程度に捉えて頂ければと思います。インタビュー対象者には予めニワカ勢という呼称を使うこと、連載趣旨についてご了解を頂いております。)
前回からの続き
黒ギャルさんが仮想通貨取引をやめた理由について話をしていました。
「潔く年初のコインチェックの時に諦めれた人はそれはそれで助かったんじゃないですかねw」
「そうですねー、そうそうそう・・」
「そのまま握り続けてるよりも全然マシだったと思いますよ」
「別にあのー、益は出てるんで・・まぁ全然いいんですけれど、頂点(最高値)からするとちょっとなーって感じするけどね、まぁしょうがない」
「名残惜しいっていうか・・、まぁキリがないですから、それは」
「キリないキリないw」
「どの相場でも」
ここまでが前回です。
トレンドが変わったキッカケについて
振り返れば年明けをピークに下降トレンドに転換してしまいましたね・・
「そう・・あのときだってもうね・・ビットコイン1000万円説とかあったじゃないですかw」
「はははw」
「ふふふふふふーw」
「ありましたありましたw」
「ねーw」
「あの波はなかなか乗りこなすのは大変ですよねー、あのバブルは・・まー昔からバブルはいくつかあったんですけれど、波の高さが一番高いんで」
「そうだよねー」
「参加者も莫大に増えて・・、トレンドが変わったキッカケは先物の・・」
「あっ、そう!」
「シカゴかどっかの・・」
「そうそう」
「先物が始まったタイミングが、一応転換点だったかな・・」
「そうですよね」
「ターニングポイントっていうか、あれが事実売りのキッカケだったかもしれませんね」
「あそこピークですよね、12月15日とか」
「そう」
「あとETF期待じゃないですか」
「はいはい。(200万円を超えて)余力でちょっと上行きましたけど、タイミング的には200万円つけたあのタイミングで先物が始まって、全然出来高なかったと思うんですけれど当時は」
「そうですよね、うーん」
「期待感はありましたよね、機関投資家がそれで入れるようになるっていう」
「そうそうそう」
「その期待で上がって、事実でピークをつけた」
「そうですねー。あれですねー。・・今は出来高ってどれくらいなんでしょうね?」
「あー、先物とか」
「やってる人いるのかな?」
「全然見てなかったですけどね・・追ってないですけど・・」
「ね」
「仮想通貨の取引所のほうの出来高は見てますけどね、CBOEのほうは見てないですね」
「そうですよね」
「たぶん・・あんま大したことないと思うw」
「ですよね」
「集まってないと思う、、そもそも資金がそこに」
「そうですよね」
「他に扱えるところがいっぱいあるんで・・」
「ですよね」
「株と違ってね」
「あれがピークですなぁ・・本当に・・」
「コインチェックがダメを押ししたっていうかね、リバウンドの機会もあそこで奪われてしまった感じがありましたね」
コインチェックのGOXがダメを押した!?
通常の相場では大きく下がると一時的には反発することも多いのですが・・・
(編集注記:2018年11月14日午後の収録です、ビットコインキャッシュがハードフォークする前日ですね・・)
「あれヤラカシてくれたよね〜」
「NEMホルダーはでも、88円で買い取ってもらえて」
「あれね」
「ハッピーじゃないですか?今は10円だから・・」
「たしかに! あれ?まだ買い取ってくれてない?」
「もう(買い取り)終わったんだと思いますよ」
「終わった?」
「コインチェックにNEM預けてた人は、NEMパクられたじゃないですか、パクられてちょっとして下がったあたりの値段を基準の値段にして日本円で払い戻す感じだったと思うんですけど」
「払い戻し終わってるんですか?」
「もう終わってると思いますよ」
「あっ、そうなんだ」
「それが88円だったんですよね」
「当時は、NEMで返せみたいなw」
「170円くらいだったのに、88円になっちゃったじゃないかって言ってた人達はね・・今は『あー良かった』って言ってるかもしれませんね、あの時のコインチェックが〜ってw」
「ホントですよね〜w」
「今10円ですもんだって、8倍になってますよ、買い戻したら」
「ね、そうですよね」
「昨夜の下げでまた10円になっちゃったんですよ、コインチェックが再開したんですよNEMの売買を」
「えっ、再開したの!?うそっ!?」
「NEMと、Liskと・・あとなんだったかな、あと一個くらい。Factomだったかな・・。なんか再開したって」
「へー」
「でNEMは12円くらいに上がったんですよ、そのニュースで。10円が12円になったら2割増なんで・・結構上がったんですけど、また今回のビッグウェーブに飲まれて下がっちゃいました」
「今回はなんで下がったんですか?キャッシュでしょ?」
最近の下げ要因
様々な要因あると思いますが、主にはビットコインキャッシュのハードフォーク騒動でしょうか
「キャッシュの、ハードフォークのハッシュ争いでABCっていうジハンのやつと、ジハンご存知ですか?彼の推してるほうのキャッシュなんですけど、その争いに勝つためにビットコインを掘るために使ってるハッシュまでキャッシュに使ってくるんじゃないかっていう、まことしやかな情報が流れてて」
「なるほどね」
「ほいで、ハッシュパワーが落ちてくると送金も詰まるじゃないですか、で全体的にそれで下がったっていう」
「なるほどねー、なんか5000ドルくらいつけたましたよねビットコイン」
「そうそうそう、あと下がってるのはこのイーサ(ETH)なんですよ」
「あー、ETHねー」
「これも優秀なやつなんですけど、ビタリックっていうオーナーみたいな人がいるんですけど、彼が運営からいなくなっちゃう可能性があって」
「えっ、そうなの?なんで?」
「要はあの、彼の個性が強すぎるっていうか、個性を消したいってことで、フェードアウトしたいって言ってるんですって、開発のコミュニティから、影響力が強すぎるから」
「ま、たしかにねー」
「Satoshiみたいなもんなんですよ、Ethereum版Satoshiなんで」
「そうですよね」
「あの、もう消えたいって」
「そうなんだ」
「あとICOに対するSECの規制の可能性とか、結構派手に議論されてるんで、ETH上のトークンがあんま旨味なくなっちゃうんでっていう」
「そうですよねー」
「そういうのもあって結構下がってます」
「なるほどねー、そうかーずいぶん可愛い値段になってるなー」
「ですね。また戻ってきたらどうですか?この辺とか・・〇〇〇とか(画面を指さして)」
「この辺とか〇〇〇とか嫌いなんだよねー、まぁまぁ新規が入って来る時は、新規は買うんだよこの辺をなぜか・・」
「NEM買って・・NEMのことツイートしたらタヌキの人がイイネしてくれますよ」
「出たw」
「へっへっへっw タヌキの人が味方になりますよw」
「あと、トレストさん」
「トレストさんw オオカミさん」
(中略)
「そーなんだよねー。・・・Liskもヒデーな・・(値段を見て)、ふっ!ふっふっふっふ・・・・まぁ(去年と)同じくらいのビッグウェーブはなかなかね、こなそうな気もしますけどね」
「じゃあまたこう、仮想通貨に戻るキッカケとかあるとしたら、どういうタイミングがあったら戻ってもいいかなって思いますか?年初に一回離れたじゃないですか、あのタイミングで他にも離れた人いっぱいいると思うんですよ。どういうキッカケというかイベントとかあれば戻ってくると思いますか?想像でも構いませんので・・」
年初に仮想通貨取引をやめた人が戻ってくるとしたら(れば)
値段が下がってやめた人は値段が上がれば戻ってくるのでしょうか・・
「うーん、でもあれですね、例えば・・要は新規のお金が入ってくる確信を持ったらまた入るんで、例えばそのなんていうの、税率がめっちゃ安くなるとか、あとはETFとか・・まぁETFできたからどうだって話はありますけど・・ETFが許可されたら期待されると思うんでそのタイミングとか・・」
「はいはい」
「要はその、これって別に配当もないし、売買益しかないので、だからまぁ投資として考えるんだったら売買益が見込めるタイミングですよね」
「たしかに今言った点は期待感ありますよね、ETFとかね」
「それしかないよねー。税率は多分下がらないと思うしー」
「一回決めちゃったものはなかなかね・・・海外はメチャメチャ安い国ありますよねキャピタルゲイン税っていうか日本は雑所得扱いなんで個人は、法人はまた話し変わってきますけど」
「まぁ、日本は財政厳しいんで・・やっぱ取れるものは取るって話じゃないですか。なので、これから仮想通貨が優遇されることは多分なくって・・そう考えると日本で仮想通貨やる旨味って薄いですよね・・シンガポールとかに出るんですかね?」
「はいはい」
「税制面ではかなり不利なんで、雑所得だってこと考えると他の金融商品のほうが安全だし、今は(仮想通貨の)ボラあんまないしね?w とりあえずあんま旨味がないって考えると、なかなかこう・・相当なインパクトがないと資金の集まりは期待できないから、よっぽど大きな材料が出てこないときついですよね」
「維新の議員で藤巻さんっていう方がいて、もともとトレーダーで今国会議員やってて、わりと暗号通貨界隈に・・造詣が深いっていうかw」
「そうですよねー」
「知識のある議員がいらっしゃって、彼はずっと日本がインフレしてデフォルトするんじゃないかって懸念をずっと言ってて、退避資産として米ドルとビットコインってのを言ってるんですけれど」
「はいはい」
「日本がバンザイしちゃう可能性もゼロじゃないと思うんで・・退避資産としてのビットコインという視点ではどうですか?危機に直面してるわけではないと思うんですけど、ありえるかなって思いますか?」
仮想通貨は退避資産としてワンチャンあるのでしょうか
ボラティリティの高い仮想通貨ですが、ガチ勢は退避資産として見てるフシもありますよね
「まぁ、可能性なくはないですよね。なくはないけど、多分いまじゃない・・(省略)。インフレ論ってずーっと昔からあって今すぐインフレになるかっていうと・・」
「キッカケ見つけないと・・振り返ればあれがキッカケだったってあるじゃないですか、リーマンショックのときもサブプライムローンの焦げ付きの裏が取れちゃったとか。映画のストーリーだとわかりやすくて、現地(住宅地)見に行ったらすっからかんだったみたいな」
「そうだねー」
「なんかもし日本が将来デフォルトする時に兆しがどの辺にあるのかなーって・・」
「例えば大企業の破綻とかかなぁ・・銀行からめちゃくちゃ金借りてるS社とかw」
「なるほどw」
「すると銀行が死んで国債買えなくなって、BS縮めるなかで国債売り浴びせるので、売りが売りを呼んで金利上昇&インフレになる可能性はありますよね。でもイマイマそういう事があるかってゆーと…って感じなのでw」
「でも緩やかにインフレは続いています・・もんね・・」
(中略:缶ジュースの値段が上がってる話)
「給与水準より上がってますね、ふふふw」
「給与水準も上がってくれればいいんですけれどね」
「そうなんですけどね・・まぁでも退避資産として・・まぁあり得ると思いますけどね、そういうシナリオも・・うん。まぁ個人的にはそんな危機感は持ってないかな」
「なるほどねー」
「うん・・って感じ。ビットコインにするかっていうと・・そうねぇ・・」
「したらしたで、持ち続けるために努力しないといけないですからね」
「ボラが激しすぎて逆にインフレと同じ割合で価値下がるかもしれないし・・」
「ふふふw」
「だったら米ドルでいいかな・・金とか・・ふふふw」
「結構界隈は金が好きな人多いんですよ」
ビットコインは通貨?それとも金(ゴールド)?
界隈で結論の出ない議題の1つですよね
「金ねー」
「ビットコインを通貨としてみるかデジタルゴールドとしてみるかで、結構見解別れてて・・双方の特性を持ってると思うんですけれど」
「そうだよねー」
「結構ゴールドとしてみたほうが解りやすいときもありますね」
「いま日本としてはコモディティのほうでみてますよね、どっちかっていうと、そうですよね?」
「仮想・・暗号資産っていう風に名前が変わろうとしていますね」
「あっそうですよねー」
「通貨っていうとまた・・色々とややこしくなってくるんで」
「たしかに、そうですよね。金商法になっちゃいますもんね」
「どっちの特徴もあるんで・・既存の枠に当てはめれるかっていうとはめられない類のものだと思うんですけれども」
「そうですよね」
「新しい法律が見つかるわけでもなくて」
「そうですよね・・コンセプトとしてはすごい面白いと思うんですよね。元々のコンセプトって非中央集権で、誰にも管理できないみたいな感じじゃないですか・・それは難しいですよね、ふふふw」
「結構、自分のお金を自分で預かる・・いわゆるタンス預金系なんですよね・・けっこう大変ですよね」
「国の介入とかもあるんで・・本来それって想定してないですよね」
「そうですね、政府が管理しないキャッシュシステム、P2Pのキャッシュシステム」
「そうですよね、管理されちゃいますよねどうしても」
「そうそうそう・・まぁインターネットのあの・・止めようがないっていう仕組みっていうフレーズをビットコインでも使いたい感じの雰囲気ですよね」
「なるほどね」
「止めようがないから・・」
「止めようがないw ふふふw」
「僕も言えないんですけど、声を大にしてファッキンガバメントって言える人・・意外と少ないんですよねw」
「あははw」
「もういなくなっちゃって」
「あっ、そうなんですか?w」
「昔はそんな人ばっかりだったんですけれど」
「へー」
「リバタリアン寄りの人達」
「はいはいはい。いなくなっちゃったの?」
「いなくなっちゃいました」
「あら」
「いなくなっちゃったっていうか、もう何もいわなくなっちゃった」
「言わなくなった・・ふふっw」
「そのフェーズは終わった感じ・・流行らせるために草の根運動してた人達はもう流行っちゃったんで」
「なるほど・・そういうことですか」
「悠々自適な人もいれば・・なんか黙っている人も・・」
「あははw」
「ふふふw」
「なるほどねー、そっかー」
「ジミーさんとかは何も言わなくなった系ですね」
「そうなんだw」
「年末のあの辺のPumpで割ともう、そんな・・買った負けたみたいなのはまったく心配しなくていいレベルまで上がったんで・・」
「なるほどなるほど・・ジミーさんてあの人なんなんですか?何やってる人?w」
「どゅっふふっっふwww」
「ははは」
「(日本)デジタルマネー協会の・・」
「(日本)デジタルマネー協会ってなにっ!?www まじでw」
「ふふふw 社団法人」
「めっちゃ面白いんですけどw」
「一般社団法人」
「ジミーさん、ちょいちょいイイネくれるんですよw」
続きます・・
最新情報はこちら
BCHNewsでは公式のTwitterアカウント(@bchnews_jp)を開設しました。
更新情報を配信しておりますので、よろしければフォローしていただけると嬉しいです。
この記事のカテゴリ
この記事のタグ
furusake-s
BCHNews編集長
セブンバニーズ株式会社 代表取締役
1982年生まれ、大阪府出身、B型
趣味はロードバイク、三国志大戦、イカを釣ること