HashWarを賢く立ち回るために

2018.12.04

BCHNews編集部

こんにちは、BCHNews編集部のreiです。

Bitcoin Cash(BCH)のハードフォークから2週間とちょっと経ちましたが、まだまだ安定しない日々が続きますね。
マイナーの方々にとっては、毎日がHash Warという方も少なくないかもしれませんね。
ハッシュパワーで殴り合う様はさながらプロレスのよう・・・、真なるBCHとなるものは果たして!

くだらない口上はさておきとして、Hash Warのリングに立つレスラーはマイナーの皆さんです。
通貨を所持しているだけの私たちはあくまで観客になるしかありません。

そこで、本日は観客としてHash War中に立ち向かう私たちが、通貨を扱う場合の注意事項に関してまとめようと思います。

Hash Warの様相

注意事項をまとめる前に、まずは今回のHash Warの様相に関して軽くまとめてみました。

まず、Hash Warの対立形式として、BitcoinCashABC v.s. BitcoinSVとなっていることは、BCHNewsでも何度もご紹介していますね。

【過去記事】
『BitcoinCashがABCとSVに分裂 – 11/16午前の時点での状況をまとめます』
https://bchnews.jp/bitcoincashnews-e/5561
『11月のBitcoinCashのハードフォークについて 〜 Bitcoin SV 〜』
https://bchnews.jp/bitcoincashnews-e/2051
『11月のBitcoinCashのハードフォークに向けて関係各組織が準備を進めています』
https://bchnews.jp/bitcoincashnews-e/4190
 など…

11月15日にHash Warが起こると、Roger Ver氏のBitcoin.comが、自社のハッシュパワーをABCチェーンに向けることで、贔屓のチェーンを一時的にリードさせました。
最近は、この行動がVer Attackと呼ばれていたりもします。
しかし、相手はBCH最大のマイナーであるCoinGeekと、ブロックチェーン開発企業のnChainです。
一筋縄では行きません。

Bitcoinのオリジナル論文ではチェーンに異なるルールが存在する時、マイナーがハッシュパワーを使用してルールを決める”Nakamoto Consensus”が説明されており、今回のHash Warは世界初のNakamoto Consensusの実施にあたると言えます。

そもそも、なぜHash Warと呼ばれるのでしょうか?

これは、お互いの通貨がリプレイプロテクションを実施していないためです。
リプレイプロテクションは、簡単に言うとハードフォークが起きた時に分かれた通貨を、それぞれ別のものとして扱うための仕組みです。
ハードフォークを行う際、基本的にはどちらかの通貨にリプレイプロテクションが追加され、それぞれの通貨を別なものとして扱うことができます。
(リプレイプロテクションが実施されていない場合、リプレイアタックという意図しない送金を行う攻撃がまかり通ってしまいます。)

リプレイプロテクションを実施しないのは、お互いこそがBCHであるという主張からです。
したがって、どちらがBCHに相応しいのかハッシュパワーで綱引きをしている状態と言えるかもしれません。

通貨を扱う注意事項

先述したように、ハードフォークが起こるとリプレイプロテクションが施されていない通貨は、区別できない状態で2つに分かれます。
この状態の通貨の状態は、Unified Coinと表現されることもあります。
確かに、”くっついた”通貨を効果的に分けることができる、コインスプリットという技術も存在しますが、これには高度な技術と高いリスクが要求され、通貨を消失する可能性も大きいです。

では、Hash War中は自分の資産をどのように扱えばいいのでしょうか?

答えは、何もしないことです。
BitcoinSV(BSV)は、Hash War中に通貨を扱う際の注意事項を以下のようにまとめています。

  1. 通貨を処理する最も安全な方法は、自分が管理しているウォレットに入れて何もしないこと
  2. 交換所が安全に通貨を分割するとは考えないこと
  3. オペコードを使用して通貨を分割しないこと
  4. インタプリタから不正なオペコードを隠すための、スクリプトコードの実行されていないブランチの開発を安全と思わないこと
  5. どうしても分割したくなった時は、通貨を一つのチェーンには存在しないインプットと混ぜる

また、BSVチームは11月26日時点で、目下自動でコインスプリットを行う新しいウォレットを開発しており、またコインスプリットサービスやソフトウェアに対するベストプラクティスプロシージャを公開するそうです。

引用元URL:https://coingeek.com/bitcoin-bch-hash-war-will-decided-sustained-not-temporary-rented-hash-power/https://bitcoinsv.io/2018/11/14/bitcoin-cash-bch-protocol-upgrade-coin-splitting-advisory/

一言

本日は、Hash Warを賢く立ち回るためにと題しまして、Hash Warの様相を簡単にまとめ、Hash War中の注意事項をまとめました。
最近では、BSV側がリプレイプロテクションを実装するという発表があったそうですから、Hash Warもうすぐ終わりを迎えそうですが…。
終戦が見えてきた今、市場のいち早い安定が待たれますね。

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BCHNews編集部

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