ゼロ知識証明を用いる新たな暗号通貨PIVXについて紹介します

2018.10.16

BCHNews編集部

こんにちは、BCHN編集部です。

2008年にBitcoinのホワイトペーパーが公開されてから、今月末で10年が経ちます。
早いもので、10歳の誕生日を迎える暗号通貨たちの隆盛は、様々な通貨が日々取引所に上場しているのを見る限り止まる所を知らないと言えます。

BCHNewsでは、毎日様々な取引所の上場情報をご紹介していますがご存知でしたでしょうか?
こちらの上場情報は、新規上場カテゴリーから日毎にまとまった上場情報が見られ、タグを使って検索を行えば、いつどこの取引所にお気に入りの通貨が上場したのかを知ることができます。
日々の暗号通貨調査のお供ににぜひご活用ください。

さて、日々上場情報を追っていくと、最近上場が目立ってきている通貨というのが少しわかってきます。
そこで本日のBCHNewsの記事では、そのうちの一つであるPIVXをピックアップしてご紹介しようと思います。
(ちなみに、BCHNewsで最近ご紹介したのは9/29のUIOEXへの上場記事です。)

PIVXの基本情報

通貨名(シンボル) PIVX(PIVX)
発行開始 2016年2月1日(日本時間)
通貨ベース BitcoinCore + DASH
ブロックタイム 60秒
取引手数料 $0.001(通常の取引)、$0.01(個人取引)
公式サイト http://pivx.org
CoinMarketCap https://coinmarketcap.com/currencies/pivx/

PIVXは、Private Instant Verified Transactionの頭文字をとっています。
発行当時はDarknet(DNET)という通貨名称でした。
PIVXは、BitcoinCore0.10.xとDASHをベースに、PoS(Proof of Stake)3.0とzPoSを組み合わせたハイブリッドコンセンサスアルゴリズムを使用しています。

ここでは詳述しませんが、PoS3.0はBlackcoinに由来するコンセンサスアルゴリズムで、PoS3.0以前のたくさんの資産を持っている人にインセンティブが与えられるため、貧富の差が大きく出てしまうという問題を、資産に比例したオンラインノードの操作を加えることで緩和するという方式です。
また、zPoSはPIVXのzPIVのPoSコンセンサスアルゴリズムで、誰がいくら資産を持っているのかがわかってしまうという通常のPoSの問題を、ステルスステーキングによって不可視にすることで解決します。

zPIVのzはZerocoinプロトコルを表し、Zerocoinプロトコルを導入したPIVXのことです。
Zerocoinは、ゼロ知識証明という暗号手法を使用してコインのプライバシーの強化を行うプロトコルです。
PIVXは、このZerocoinプロトコルを実装した事により、ユーザーは一般に公開されているPIV(PIVXの単位)を匿名のzPIVにする(Zerocoin Mint)ことができ、例えば誰かにzPIVを送った時は、取引情報を持たない通常のPIVとして受信(Zerocoin Spend)されます。

また、Bitcoinではトランザクションの検証に10分と長い時間がかかるところを、PIVXはブロックタイムが60秒とぐっと短くなっており、ビジネス決済にも採用できる値となっています。

まとめると、PIVXは最新技術を利用し、安全性とプライバシーを重視した上、素早い決済を実現した暗号通貨であると言えます。

広がるPIVXworld

PIVXは、DAOとしてコミュニティを重要視しています。
DAOとはDecentralized, Autonomous Organizationの略で分散された自律組織を表します。
そのため、PIVXは日夜、コミュニティ内の多くの人々によって様々な分野で様々な取り組みが行われています。
PIVXコミュニティはBitcoin ForumGitHubTwitterDiscord公式Wikiredditと多岐に渡っており、どこからでも参加できるようになっています。

一方で、その巨大化したコミュニティを一度に俯瞰することができず、関連した項目を一気に探すことは困難になっていました。
そこで、PIVXは10月4日にPIVXworld.comというサービスをオープンしています。

PIVXworld.comでは、リンク・サブリンクが包括された検索可能な画像ブロックを使用することで、コミュニティ内のカテゴライズされた高い検索性能を提供しています。
現在登録されているカテゴリーは、次のようになっています。

  • General:PIVXの公式サービス群
  • International:言語ごとの公式サービス群
  • Exchanges:取引所一覧
  • Social:PIVXのコミュニティサイト群
  • Ambassadors:アンバサダー
  • Event:イベント
  • Support:PIVXを利用する上でのサポート情報
  • Sponsorships:スポンサーシップ

これらのカテゴリーに分類されているリンクは、サイト内にリンクが設置されているgoogleフォームからユーザーが新しく提案することができ、Discordに参加することで既存のリンクについて議論することができるそうです。

PIVXはこのPIVXworld.comが継続して運用されていくことで、より洗練されたデータセットになっていくだろうと予想しています。

まとめ

PIVXは、PoS3.0やZerocoinプロトコルなど最新の技術を盛り込んだ暗号通貨です。
高い匿名性や素早い決済速度を実現し、現在25の取引所に上場しています。
また、ポータルサイトで包括が必要なほど様々なコミュニティが活発に活動しており、その運営を支えています。

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